53年前に卒業した懐かしい山大農学部で、学生さんや市内の皆さんに加茂水族館のこれまでの波乱の歴史を語ってきました、雲一つない秋晴れの中会場に向かう車から田んぼに降りた白鳥のむれが見えた、人を恐れる風もなく道路のすぐそばで落ち穂をついばんでいた。
学生さんも市民の皆さんもみなさんが熱心に聞いてくれたような気がして、出掛けて言った甲斐がありました。
※ こんな光景は珍しくなくなった、しかし子供の頃には全く無いものだった
おそらく私はビリで入学してビリで卒業しただろうと自覚していますが、これで3度目の講演を依頼されたのですから世の中何が起こるか分からないものです。
聞く方の身になれば優等生が波乱もなく優良企業に就職して、トップにまで上り詰めた話よりも、どうしようもないと見られていた者が、多くの困難を乗り越えて何とかなったという話の方が興味があるのでしょう。
加茂水族館といえば地元の人ならだれでも知っている小さくて内容が乏しくて、それが古くなっていつまで持つのか、、と心配して見ていた「身近な存在」でした。
それがあれよあれよという間にクラゲで人気を博し日本一に、そして世界一になりどこにも無いクラゲの水族館として復活した訳ですから、深い興味を持ってどうしてそうなったのか聞きたいと思ってくれたのも無理ないかもしれません、引退後もこうして声が掛かるのは有り難いものです。
日々ゆったりと過ごしていますが今朝はいつもの散歩を少しだけ早やめて7時半に家を出ました、昨日の出来事を思い出して天気もいいし途中に有る大きな池に集合している白鳥の姿を写真に撮ろうと思いました。
早ければ日が射さないないし、遅くなればエサを求めて次々に飛び立ってしまいます、遠くから白鳥の池を見ながら歩きましたが、やはり少し遅れた様で5羽~10羽と飛び立っていました
※ 慣れた散歩コースの先約2kmのところに有る農業用のため池、通称「鎌田堤」にはいつの頃からか白鳥が群れるようになった。
今年はいつもより少し遅れて11月の初めごろになってやってきました、それまではカモの群れで水面が見えないほども埋め尽くされていましたが入れ替わるようにして白鳥の群れになりました。
大きくて優雅で人を恐れずに悠然としている姿はいいものです、遠来のお客様があると田圃を回って落ち穂をついばむ姿を見て頂いたものです、見慣れた光景も初めての方にしてみればハートを揺さぶられるような感動を覚えるようです。
子供の頃にはこうして身近にみられる存在ではなかったのですが、酒田市で餌つけをするなど尽力されたからでしょう、次第に数が増えて今では庄内平野のどこにでも見られるようになりました。
庄内平野の田んぼには養って有り余るほどの落ち穂が有るのでしょう、野生の生き物が身の回りで自然に過ごすのは心が豊かになる気がします、この幸せは庄内に住む者に天が与えた特別な恩恵だと思います、いつまでも続いてもらいたいものです。
昨日古巣の山大農学部で講演をしてきました
2015,11,13